土木公務員の【仕事内容】についてよくある質問Q&A

仕事全般

ここでは、今まで頂いた公務員(土木職)に関する質問をまとめて載せたいと思います。

回答は、中核市くらいの規模感を想定したものです。もっと小さい人口数万人・数千人の市町村ではまったく内情が違ったりします。

量が多かったので他のQ&Aを分けてます↓

スポンサーリンク

仕事内容について Q&A

土木系の公務員はどんな仕事をするのですか?

どんな仕事をしてるんですか?と聞かれてもすごく返答に困ります。なぜなら、めちゃくちゃ幅広いからです。一言で表すなら「都市政策の計画を定めて事業を行ったり、道路や橋、河川・砂防、公園、港湾、農業土木、農林土木などのインフラをつくって維持管理したりしてます」ですかね。

工事関連部署の全体的な流れを説明すると、

①整備計画、維持管理計画をつくる
 ↓
②予算要求をする。予算管理をする。
 ↓
③調査、設計などの業務委託を発注する。監督する。
 ↓
④工事を発注する。監督する。
 ↓
⑤完成した土木インフラの維持管理のために①~④を繰り返す


という感じでしょうか。大きい自治体であればそれぞれ担当部署が異なり、庁内に何十もの土木系部署が存在します。さらに、工事に直接携わらない部署もたくさんあります。ざっくり説明じゃよくわからないですよね💦

市役所での土木技師の配属先は、こちらの記事で解説してます↓

土木公務員が実際に工事を行うことはあるのでしょうか?

技術職が実際に工事をすることは基本ありません。軽作業ならあります。小さい自治体の場合は技術職(土木の職種)が現場に駆り出されることもあり、1日中走り回ってるところもあるようです。

維持補修工事などを直営で行うことがありますが、それは「技能労務職」という職種の仕事で、アスファルト舗装の補修をしたり、コンクリートの現場打作業をしたりします。バックホウなどの重機を扱うことは無いと思います。

「技術職」と「技能労務職」は名前は似てますがまったく別の職種ですのでご注意ください。

土木公務員が測量することはあるのでしょうか?

高さを測ったり、簡易的に距離を測ったりすることはよくありますが、本格的な路線測量(縦横断)や平板測量などをすることはほとんどないと思います。用地系の測量を職員でやることはありますが私は詳しくありません。

現場ではどのようなことをしますか?

色んなことをします。

発注前に、現場調査では設計に必要なデータをとります。発注後は、施工のようすをチェックしたり、協議事項の現場確認をしたり、段階確認で出来形検査や品質の検査をしたりします。簡単なものであれば壊れたところの補修や応急対応をします。道路の穴ぼこ埋めたりとか。

変なことで言えば、公園の花壇の水やりをしたり、草刈りをしたり、川の中で魚を捕まえたり、道路で死んでる動物を回収してる職員もいますね。私はイノシシを回収したことがありますよ🐗

土木公務員は雑務は多いですか?

雑務多いですよ。雑務をするのが公務員の役割ですから。

工事は担当何本くらい持つんですか?

ざっくり言うと、他の雑務が少ない部署であれば1人あたり年間5〜15件の発注工事を持つかなと思います。

こちらの記事で詳しく解説しました↓

土木職1年目です。忙しくて先輩が教えてくれる事はほとんどありません。もっと先輩を頼るべきか、少ない時間で自分でもっと勉強するべきでしょうか?

仕事が多いのはありがたいことです。できれば先に自分で書籍やネットで調べてから、分からない事柄を質問したほうがいいです。分からないことを分からないままにして良いはずがありません。聞いたことは後からでもいいので必ずメモして残しておきましょう。PCのメモ帳でもいいし、手帳でも、ノートでもいいです。勉強したことも丁寧にメモします。

土木職2年目です。知識不足を痛感する毎日です。休日等で何か勉強をしたいのですがどんな勉強がオススメでしょうか?

公務員は、法令(決まりごと)を抑えておくことが大事ですから、道路なら道路構造令、河川なら河川管理施設等構造令、橋梁は道路橋示方書、都市計画なら都市計画法、宅地造成等規制法、許認可なら専門知識と別に行政手続法などなど。よく見る条項をしっかり理解しておくこと。

指針や基準類は目眩がするほどたくさんありますけど、技術基準もググッたら分かりやすい解説ページが出てきたりします。積算基準についても、初学者向けの本が色々あるみたいです。

施工管理系なら、まずは自治体の共通(標準)仕様書を一通り目を通すこと。地方整備局の初任者用資料や都道府県の現場必携があれば大事なところが載ってるので読み込みましょー!

書籍については↓

土木職1年目です。仕事で役に立つ本などがあれば教えてください。

書籍なら、別記事で紹介している『疑問をほどいて失敗をなくす 公務員の仕事の授業』が私にはわかりやすかったです。他には、「自治体の○○担当になったら読む本」シリーズもいいと思います。

土木技術に関する本であれば、まずは職場にある本をぱらぱらと読んでみるとか。良いのがなさそうだったら、専門書をAmazonとかでググって評価が高いやつ買うとか図書館で調べるとか。鹿島建設の「土木設計の要点」シリーズとかも見てみるといいかも。

土木職の仕事ではどのような職種の方と接することが多いのでしょうか?

職種ですか…?難しい質問ですね。
例えば建設課みたいなところにいる私が最近打ち合わせた人だと、建設コンサルタント、土木業者、設備業者、警備会社、特殊技術の業者、特殊技術の協会、メーカー、電力ガス通信会社、警察、消防、県の職員、国の職員、(元)議員、住民(自治会長、地権者)。
住民や地権者と交渉したり、要望を受け付けることも沢山あります。

土木職で宅建の資格・知識は役に立ちますか?取得している人は周りにどれくらいいますか?

宅建は、都市計画や、開発行為の許認可、土地の財産管理、用地取得などで役に立ちます。知識は必要ですが、「宅建士」の資格は全然必要ありません。

役所では資格について確認するシーンがないので分かりませんが、宅建は受験資格がいらなくて、法律の勉強さえすれば受かりますし、宅建士登録しなければリーズナブルに自己実現を図れますから地味に人気です。持ってる人は少なからずいらっしゃいます。また、公務員であっても不動産投資はギリ副業に当たらないと考え方もあり、そっちに興味がある人は持ってたりするようですね。

私も試験に(たぶん)合格しましたが、こちらのカテゴリーで詳しく書いています↓
宅建士 | カミノブログ

土木資材のメーカーが役所へ営業することは結構あると思うのですが、そこから発注に繋がるケースってあるんですか?役所が製品を指定することは難しいですよね?

発注につながるケースはあります。ニーズが合えば。
より良い製品を開発してくれるなら、それを公共事業でも使うべきでしょう?
仰る通りで、製品指定で発注するのはNGですね。なので、たとえば一般的な名称で発注し、参考図面としてつけたりしますね。発注者側が求める仕様(目的とする性能)を示して、○○同等品と載せることもあります。私は競合他社のカタログも確認して発注します。いろいろパターンはあると思います。

契約後は、あとは受注者さんにメーカーが営業を頑張る感じ(?)ですかね。裏の動きはよくわかりません😂

ほかのパターンでも、まずは職員が認知していないと勝負は始まらないのでメーカーは営業をかけるのだと思います。

土木施工管理技士について、まず2級から取るか、いきなり1級を取るか迷っています。どちらがいいと思いますか?

これは人によって考え方が違うと思いますが…。私なら、公務員であれば1級の受験資格あるなら1級でいいかと。でも、文章力に自信がないとか勉強が苦手な人であれば、2級からコツコツ勉強するのも全然ありと思います。

こちらのカテゴリーで詳しく解説しています↓
1級土木施工管理技士 | カミノブログ

他にもDMで質問もらえたら回答します。参考になるか分からんけども‎꜀( ꜆-ࡇ-)꜆

ではまたね。

コメント

タイトルとURLをコピーしました