塩カルとは?融雪剤・凍結防止剤の使い方と注意点

土木の材料

こんにちは、土木公務員ブロガーのカミノです。

道路上に白色や黄色の袋が無造作に置いてあるのを見たことありませんか?

この袋の中身は塩化カルシウム(略して塩カル。塩カリと呼ぶ人もいる)といって、土木の分野ではおもに道路の融雪剤・凍結防止剤として使われます。

ここでは、塩カルについて、使い方と注意点をかんたんに解説します。

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塩カルとは?

塩カルとは、塩化カルシウムのことで塩(えん)の一種です。化学式 はCaCl2

土木の分野ではおもに道路の融雪剤・凍結防止剤として使われますので、すぐに現場で撒けるようにあらかじめ、橋や急カーブ、急こう配の場所に置かれています。

カミノ
カミノ

田舎のほうでは、地元の人が自主的に撒布してくれますね。

融雪剤・凍結防止剤には塩化カルシウム、塩化ナトリウム、塩化マグネシウムなどの種類がありますが、一般的には塩化カルシウムが使われていて、たまに塩化ナトリウムを使う自治体もあるようです。

ちなみに、融雪剤と凍結防止剤の違いは、積雪をとかす目的か、凍結したものをとかしたり防止したりする目的かの違いです。塩化カルシウム以外では溶解熱が発生しないため融雪効果はうすいと思います。そして、塩化カルシウムを使っている自治体では両方の効果があるので、言葉の使い分けは気にしていません。

カミノ
カミノ

一般的な「塩化カルシウム」で解説します。

どうして雪がとけるの?

どうして塩カルをまくと、雪がとけたり、路面の凍結が防げるのでしょうか。

原理としては、凝固点降下溶解熱によるものです。

塩化カルシウムなどの成分が水に溶けると、凝固点降下が起こり、融点が下がります。ですから、融点が気温を下回れば、雪は水へと変化するのです。ふつうの水は0℃以下で凍りますが、塩や砂糖が溶けた液体は0℃を下回ってもしばらく液体のままでいることができるのです。

また、塩化カルシウムは水に溶けるときに溶解熱を発生させるので、すばやく雪をとかすことができます。塩化ナトリウムなどには溶解熱はありません。

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塩カルの使い方

では、次に塩カルを撒く場所、タイミング、撒く量、注意点などを見ていきましょう。

どんなときに塩カルをまくの?

凍結防止剤散布中

塩カルは、冬にさしかかると道路に設置されます。

そして、路面凍結情報があれば、現地に行って手作業で撒くことになります。また、降雪のおそれがあるときは事前に撒くときもありますし、雪国や高速道路などでは専用車両でガンガン撒きます。

雪が降り積もりやすい場所は、山道です。

日が当たらないくて気温が低い場所ですね。日本海側の雪国では、市街地でも当たり前のように毎日撒かれるかもしれませんが、雪があまり降らない地域では、市街地ではほとんど使うことはありません。

路面凍結しやすい場所は、橋梁です。

道路のなかでもまず橋面が凍ります。なぜかというと、風当たりが強かったり、路床がないため地熱がなく、熱も伝わるところがないため、路面温度が低下しやすいのだと思います。市町村によって凍りやすい地点があるはずです。

ほかにも凍結したら事故が起きやすい急カーブや急勾配にも設置してすぐに対応できるようにしています。

路面凍結しやすいタイミングは、小雨が降ったあとに気温が氷点下まで下がった深夜です。

路面に水気がなければ凍結はありえませんから、「雨が降っていた」が条件の一つになります。また、気温は1℃くらいでも橋面は凍ることがありますが、ふつうは気温0℃以下でしょう。深夜に気温が下がり、交通量が減ったところで凍結し、朝6時ごろに車が通りだして凍結情報が入ってくるようなかたちです。

カミノ
カミノ

みなさん気づいてないだけで、主要道路の橋梁には塩カル袋が置かれているはずですよ。

塩カルを撒く量

道路の状況にもよりますが、1平方メートルあたり約30g〜100g程度で大丈夫です。一握りをパラっと振りかけるくらいですね。

業者に委託すると、管理の責任をもってないので、とにかく撒けといわんばかりにがんがんと撒布していることがありますが、後述しますが、塩害もありますから撒きすぎないように注意してください。

カミノ
カミノ

撒きすぎるとクレームが来ます!!!

注意点!

塩カルは塩害を引き起こします。撒きすぎないようにしましょう。

塩害は、いろいろありますが、まずは、鉄筋コンクリートの劣化です。塩を含んだ水がコンクリート内部に染み込み鉄筋が腐食してしまいます。これは仕方ないのでコンクリート構造物側で未然に対策をするべきですね。

また、車両のパーツに塩カルが触れて、ここでも腐食が起きてしまいます。海の潮風で金属が錆びるのと同じですね。

その他にも、植物への塩害もあります。塩をまけば草花は育たなくなることはご存知かもしれませんが、塩カルもそのような効果があり、植生への影響、水環境への影響は考えてから使わなければなりません。

塩害のほかの注意点としては、塩カルを扱うときはゴム手袋を使うこと。革手袋では、革が化学反応で収縮して使い物にならなくなりますよ。皮膚に触れると炎症を起こしたりしますので、防水のゴム手袋がいいと思います。

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塩カルには他にも使い道が

塩カルをまくサッカー部員たち 埼玉県立蓮田松韻高校のサイトより

塩カルは融雪と凍結防止のほかにも、学校のグラウンド整備などに使われます。

塩カルが土に混ざると、土ぼこりの発生をおさえてくれる効果と、雑草が生えなくなる効果がありますので、公共施設のグラウンドでは年1~2回の塩カル撒布がおこなわれています。

ちなみに、塩カルをグラウンド整備にまくときの量は、1平方メートルあたり500〜1500g程度で道路に撒布する10倍以上の量を使います。一面雪模様になるくらい( ゚Д゚)

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おわりに

ということで、道路上にある謎の袋について解説しました。

塩カルの存在はなんとなく知っている方も多いと思いますが、使うときの注意点は知っておいてください。

自治体にもよりますが、路面凍結防止の目的なら、地元の人たちは自主的に使っても構いませんからね。交通量が多い所はもちろん危ないのでやめておきましょう( ゚Д゚)

では、今日はこのあたりで。

またぬん(*’ω’*)ノ

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