使用と占用の違い

公務員の仕事

こんにちは。土木公務員ブロガーのカミノです。

道路・河川・公園などの公物管理者である行政は、「使用」と「占用」についての許認可を行います。

この2つはよく似ていて、一般市民の方には大変わかりづらいと思いますが、生活する上で知っておいたほうがいい許可制度ですので、

この2つの違いをわかりやすく解説したいと思います。

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使用と占用の違い

占有・占拠という言葉もよく使われますが、行政用語としては間違いで、正しくは「使用(行為)」と「占用」です。この2つをサラッと解説します。

また、具体的な例として道路・河川・公園について書いてみます。港湾や漁港など他の公物も同じようなものだと思ってください。

使用とは

使用とは、もちろんそのままの意味で「使うこと」です。公物の本来の目的に沿った行為をすること、もしくは目的外であっても管理者の許可を得て使うことです。

本来の目的通りの使い方を「自由使用(一般使用)」と呼び、例えば、道路なら交通が目的ですから一人で散歩したり、ジョギングしたり、自動車で走ったり。これが自由使用で許可はいりません。

公園なら遊んだり、散策したり、座って休憩したり。釣りや川遊びも禁止されていない河川なら自由使用となります。

もし、排他独占的に使うとか、他の人の使用を阻害するかもしれない場合は、管理者から特別な許可を受けて使用することになります。

このような規制についてはその対象行為や要件が各法令等に明記されています。

使用許可には、一時使用とか特別使用、特許使用など専門用語がいくつかあるようです。

カミノ
カミノ

申請内容に問題があれば許可は下りませんよ( ゚Д゚)

占用とは

占用とは、公共の敷地に、工作物や建築物を継続的に置くことです。

何か物を置くとしても、すぐに取り除ける場合は「占用」ではなく「使用」となりますし、また、物を置かずに独占的に使うだけの場合も「使用」となります。

占用する場合は必ず管理者の許可が必要です。審査基準に合わなければ却下されます。

敷地の上空にはみ出てくる場合も上空占用となるし、地中に何かを埋める場合も地下占用となりますから注意してくださいね。

「占用」も公物を使っているわけなので、使用のひとつの形態と考えられますね。

使用と占用について、登 大遊さんという日本を代表するプログラマーの方が面白い題材を元にブログで解説してくれてるので興味があるかたは読んでみてください(*’ω’*)↓↓

最近の筑波大学内の松美池でのボート遊びについて/登 大遊 (Daiyuu Nobori) の個人日記

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申請方法と許認可業務

申請方法や許認可業務は、対象の施設によって異なります。

代表的な「道路」「河川」「公園」の3つについて簡単に概要を説明しますね。

道路の場合

道路は、本来、人や車が通行する目的で作られたものであり、催し物をしたり、個人の物を置いたり、作業を行うことを目的として作られたものではありません。

ですので、目的外の使用については許可を得る必要があります。例えば、工事や調査、チラシ配り、ロケ撮影など。極端な話、ナンパをするのも本来の道路の目的外使用なので許可が必要かも?( ゚Д゚)

道路の申請はちょっと面倒で「使用」と「占用」で申請先が分かれちゃってるんです。
交通以外の目的で使用する場合、交通管理者である所轄警察署に申請して「道路使用許可」を得る必要があります。(道路交通法第77条)

 
そして、オープンカフェの設置とか建物の日よけを設置するとか、水道管・排水管の埋設とか、「道路占用許可」は道路管理者である自治体。例えば市道なら市役所に申請します。(道路法第32条)

 
最近は市民マラソンがブームですが、例えばマラソン大会を開催する場合は、ルートと各施設の設置場所を決めて警察と規制時間や規制方法について協議をおこない特別な道路使用許可を得ます。

そして、給水所や救護施設、仮設トイレなどの設置については国交省(国道)や都道府県(都道府県道)、市区町村(市区町村道)に道路占用許可をもらう必要があるのです。

大変ですね(;´・ω・)

カミノ
カミノ

道路使用は申請数が多いため、警察署の窓口に列ができてることもしょっちゅうですよ。

河川の場合

河川は、道路・公園と違って自然公物です。自然に出来上がったもので、私たち人間が特に使用目的をもって作ったものではありません。ということで、禁止されていなければ釣りや川遊び、河川敷の散策、ボート遊びなど、常識の範囲内で自由に使うことができます。

河川の効用に影響を及ぼすおそれのある行為(工作物の設置、土石の採取など)を 許可使用 といい、 河川が有している財産的価値の取得(水利使用、土地の占用、土石等の採取)を 特許使用 といい、 それぞれ河川管理者である国交省もしくは地方自治体から河川法の許可を受けなければなりません。

例えば…

  • 河川の水を取水すること(河川法第23条)
  • 河川を排他・独占的に使用すること(河川法第24条)
  • 河川の砂やヨシ等を採取すること(河川法第25条)
  • 河川に工作物を設置すること(河川法第26条)
  • 河川の土地の形状を変更すること(河川法第27条)など

これの河川法第26条が占用にあたりますが、河川の場合は使用と占用を分けて考える必要はないと思います。河川管理者と協議して、工作物設置する場合は26条申請を出すだけです。

一般の人が個人で河川使用許可をとるような機会はないと思います。事業者として、地域の団体として、運動場等のスポーツ施設やキャンプ場等のレクリエーション施設など、何か河川敷に施設を設ける時に河川使用許可を申請するんじゃないかな。

私たち土木技師は道路管理者として橋梁の調査や工事を行うときに、よく河川の使用・占用申請をだしますね。橋梁も占用物です。

そして逆に、河川管理者の立場なら、その許可業務を行います(笑)

公園の場合

一般的な都市公園では、日常の子どもの遊び、散策、休憩などは許可を必要としません。そのための公園なので自由に使ってください。

公園は、普通に使用することと区別するために、「行為許可」と呼ぶことが多いと思います。河川と同じように、管理者である自治体に行為許可占用許可の申請を出します。

自由使用以外の、物品の頒布、撮影会、競技会、集会、展示会、ロケーション、各種催事などは自治体の都市公園条例によって制限されていますので公園管理者の行為許可が必要になります。制限の内容は自治体によって変わりますのでお住いの地域の公園管理部署にお問い合わせくださいね。

さらに、公園施設以外の工作物その他の物件または施設を設けて都市公園を占用しようとするときは、公園管理者の許可が必要です。(都市公園法第6条)
テント、舞台などを設置するイベント利用の場合は、占用申請を出してください。

公園は、町内自治会の活動で使われることが多いですね。あとは幼稚園とかも申請いただきます。

公園は市民の方に使用されてこその公園なので、積極的に使ってくださいね(*’ω’*)

自治体のウェブサイトを見たりして、使用許可・占用許可、その条件をしっかり抑えておきましょう。

参考に公園使用料は大阪市ウェブサイトのこちらをご参照ください。

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おわりに

いかがだったでしょうか。

最近は道路・河川敷・公園などの公共施設をもっと有効活用しようよ!というムーブメントが起きており、占用の規制緩和されたりしています。

まだ一部の都市ではじまった程度で、ヨーロッパのようなオープンな空間利用はされていないのが実情です。日本人は真面目なので一旦決まったルールから外れた活用はなかなか考えられないんですよね。

もっと憩いの場として使われたらいいですね。

ちなみに、自治体によっては土木職は設計・監理で忙しくて許認可部署にいなかったりしますので、許認可業務は事務職メインでやってもらってるかもしれません。

カミノ
カミノ

まちづくりと一緒になって空間の有効活用を考えましょう。

では今日はこのあたりで。

またぬん(*’ω’*)ノシ

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