配筋図の書き方(設計方法)

土木の材料

こんにちは、土木公務員ブロガーのカミノです。


土木工事でよく行われる鉄筋工事。

標準仕様書を使う建築とは違い、土木では発注時点で「配筋図」を作成し、図面通りに施工してもらいます。

ここでは、配筋図の書き方についてざっくり解説します。

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鉄筋の基礎知識

鉄筋とは、金属をロールで押しつぶして伸ばして棒状に加工した鋼材です。

主に、SD295SD345が使われます。

鉄筋の基礎知識はこちらの記事で解説しています。

基礎用語などが分かっていないと配筋図を見ても「???」になってしまうので、

まずは基礎だけ抑えておきましょう(*’ω’*)

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配筋図の書き方

ここでは、ボックスカルバートの配筋を例に説明します。

まず設計全体としては、こちらのような流れです。

カルバートの必要性・設置目的確認
   ↓
必要内空断面の設定
   ↓
既存資料の調査(地形、地質、土質、周辺構造物等の調査)
   ↓
土かぶり、平面形状、縦断勾配、施工条件の検討
   ↓
設計条件の決定
   ↓
構造形式と基礎地盤対策の選定
   ↓
ボックスカルバートの設計(要求性能の照査)

ここで解説する「配筋の書き方」は「ボックスカルバートの設計(要求性能の照査)」にあたります。

現場条件を確認して設計条件を決定したあとに、設計断面力を算出できるので、それに耐えられるだけの必要鉄筋量が求められるわけです。

配筋図の書き方(設計方法)を解説していくわけですけど、そもそも配筋図って何じゃ?って人は、こちらの記事で配筋図の全体的な読み方については解説してますので先にご確認ください。


ここでは、その中で断面図などの配筋の規定について、おおまかなイメージを掴んでもらう解説をしようと思います。

断面図はこんな感じですよね。

ひとつずつ見ていきます。

カミノ
カミノ

数値基準はあくまでボックスカルバートの標準設計例です。

最新の示方書や通知を確認してくださいm(__)m

主鉄筋

断面に沿って配置される、荷重を受け持つ鉄筋です。

D13以上とします。仕様は設計断面力から決定します。

長さは、中心線の長さのことで、50mm単位で切り上げます。曲げ半径Rは10.5Φを10mm単位で切り上げたものにします。

主鉄筋の継手

コの字の主鉄筋を、頂版と底版に配置するのですが、それらをぐるっと1周するように繋がなければなりません。

継手は側壁に設け、継手長以上かつ20Φ以上とされています。

位置は、千鳥配置とし、軸方向に25Φかつ断面高さ以上ずらします。

配力鉄筋

応力を分散させるために、主鉄筋と直角に(カルバートの軸方向に)配置される鉄筋です。断面図では●で書かれることになりますね。

スターラップとの兼ね合いもありますが、主鉄筋と同ピッチもしくは倍ピッチとします。

「コンクリート標準示方書」では、引張主鉄筋断面積の1/6以上としています。

配筋ピッチ

16×250=4000と書いてあれば、250ピッチ(間隔)で17本の配力鉄筋を配置して、寸法が4000mmになるという意味です。

鉄筋の径とピッチは、設計断面力から必要鉄筋量を求めてから算出されます。基本的には125mmもしくは250mmです。

主鉄筋のピッチは断面図に書けないので、頂版図などに書きます。

配力鉄筋の端数ピッチ

図のように、配力鉄筋の端は端数が出てしまうのですが、基本ピッチより短くなるように、頂版と底版側でピッチを合わせます。

まったく同じ数値でなくてもいいですがキリの良い数値にします。

ハンチ筋

ハンチやラーメン構造の隅部には、補強鉄筋を入れます。ハンチとは、端部に作用する大きなせん断力や曲げモーメントに対抗するために端の断面が大きくなっている部分をいいます。

ハンチ筋はD13です。配力鉄筋に合わせて位置を決めます。

折り曲げ部は、主鉄筋(外筋)に沿わせて、折り曲げ長さは15Φとします。

スターラップ・組立鉄筋

スターラップは、せん断強度を高めるために、主鉄筋に一定間隔で垂直に巻き付けた鉄筋のことです。図では矢印が見にくいですが、主鉄筋に垂直に何本も巻き付けてあるやつです。

ピッチは、図ではよく見ると、配力鉄筋の倍ピッチになっていることが分かると思います。点線のほうと千鳥になってますね。

かぶり

かぶりとは、鉄筋とコンクリート表面の距離です。鉄筋の腐食を防ぐために一定以上確保するように規定されています。

ここでは鉄筋の中心からの距離である「芯かぶり」が図中に示されています。

標準の設計では、

頂版:100mm
側壁:100mm
底版:110mm

とされています。各示方書に従って決定してください。

あき

間隔(ピッチ)とも似ていますが、鉄筋の中心と中心から幅を測るピッチと違い、「あき」とは実際の「隙間の幅」を指します。

標準の設計では、20mm以上とし、粗骨材の4/3以上、鉄筋の最大値以上としています。

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おわりに(参考示方書)

というわけで、配筋の設計方法と書き方について簡単に説明してみました。

公務員は規定内容を覚える必要はありませんが、違和感を持てるくらいの知識はあった方がいいかなと思います。その都度調べられるように素養だけは身につけておきましょう。

今回の解説は、ボックスカルバートの例だけですし、数値も標準設計のものを説明しただけなので、他の構造物を設計するとき、チェックするときは、具体的に各構造物用の示方書を確認されてください。

カミノ
カミノ

鉄筋コンクリートなら気にする部分は似てきますし、規定の内容も近いものになると思います。

例えばボックスカルバートですと、こちらの示方書・指針を守って設計します。廃止されてるものがあれば無視してくださいm(__)m

示方書・指針発刊者
道路土工-カルバート工指針日本道路協会
道路土工要綱日本道路協会
土木構造物設計ガイドライン
土木構造物設計マニュアル(案)〔土木構造物・橋梁編〕
土木構造物設計マニュアル(案)に係わる設計・施工の手引き(案)〔ボックスカルバート・擁壁編〕
全日本建設技術協会
PC ボックスカルバート道路埋設指針国土開発技術センター
鉄筋コンクリート製プレキャストボックスカルバート道路埋設指針国土開発技術センター
道路橋示方書・同解説日本道路協会
国土交通省制定 土木構造物標準設計第 1 巻、同解説書全日本建設技術協会
共同溝設計指針日本道路協会

では、今日はこのあたりで。

またぬん(*’ω’*)ノ

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