お詫び状(謝罪文)の書き方

仕事全般

こんにちは。土木公務員ブロガーのカミノです。

みなさんお詫び状を書いたことありますか?私は日常茶飯事ですよ(*´ω`*)

っていうのはウソですが、業務上どうしても書かざるをえなかったことはあります。

そんなことある!?と思う方いるかもしれませんが、あるんだなこれが。

今日は、謝罪のプロであるわたくしが「お詫び状の書き方」を解説します。

スポンサーリンク

お詫び状(謝罪文)を書く

事例として、発注した道路改築工事の事前周知が不十分だったことで地域住民を怒らせてしまったケースで考えてみます。

業者さんの不手際ではありますが、それを監督する担当職員の落ち度でもあります。

相手が詫び状を要求してきたときや、上司が必要と判断したときは、お詫び状を書いてお渡ししましょう。クレーム対応の場合はもちろん手渡しが望ましいです。

お詫び状の構成

ビジネス文書は前文・主文・末文の3構成が基本ですが、詳しく分けると謝罪文の構成はこのようになっています。

右上の名前は、担当職員ですね。小さい案件なら係長で終わらせましょう。

課長も関わっているなら課長名で出しましょう。

前文は頭語からはじまり、挨拶はシンプルな定型文

謹啓 平素より、○○○市の公共事業にご理解を頂きありがとうございます。

頭語・結語は「拝啓・敬具」が有名ですが、詫び状の場合はもうひとつ敬意の位が上の「謹啓・謹白」がいいと思います。意味は同じ「謹んで申し上げます」というものです。

最初の挨拶は、シンプルな文章にしましょう。ビジネス文書として時候の挨拶を入れてもいいんですが、詫び状の場合はさっさと謝罪したほうが無難だと思うので時候の挨拶は省いちゃいます。相手が会社とか団体の場合は時候の挨拶も入れてガチガチの行政文書にしましょう。

主文ではまず謝ってから説明する

 このたびは、道路改築工事(〇〇道路)の件で、ご迷惑をお掛けし、誠に申し訳ございませんでした。

まず、ご迷惑おかけしたことを謝ります。文章としての基本ですが一番言いたいこと・結論を冒頭に述べます。まわりくどく書いちゃだめです。

 公共事業による道路工事においては、準備段階で道路沿線の方々へ十分な周知を行い、工事への理解を得ることが必要ですが、本工事では、施工業者の周知の重要性に対する意識の欠如並びに担当職員の確認の甘さにより十分な周知がなされていませんでした。

次に、クレームに対しての事実を記載して、何がダメだったのかを説明します。
例えば、「○○○○をするべきでしたが、○○○○をしてしまいました。」という展開です。
なるべく具体的に書くべきですが、相手に伝えなくてもいい事柄は書かないようにしましょう。

 また、昨年度も○○○○において同様の案件があったにも関わらず、今回も同じようにご迷惑をお掛けしてしまったことは、○○○○課として重く受け止めており、改めて○○○○課内で周知徹底したところであります。
 施工業者との初回打合せ時にお知らせチラシの内容や配布範囲、掲示看板の内容・設置個所を必ず確認し、近隣にお住まいの方々への余裕を持った周知を心がける所存でございます。

今回のことを重く受け止めていることを伝え、改善策を具体的に記載します。謝罪文が短くなりすぎる時はここを適当に肉付けして長くします。
また、今後さらに相手にするべきこと、もしくはしてもらうことがある場合はここに追記しましょう。

末文もシンプルに定型文と結語

略儀ではございますが、取り急ぎ書面にてお詫び申し上げます。
今後とも○○○市の道路行政へのご理解のほどよろしくお願い申し上げます。

謹白

締め・結びの言葉もシンプルにこんな感じでいいと思います。いろんな文章で使えるフレーズですよね。

最後は改行して結語の「謹白」を置いて出来上がりです。

悩んでも無駄なので短時間で書き上げる

いかがでしょうか。簡単だけどなかなか誠意が伝わる立派な詫び状でしょ?

このテンプレート通りに従えば、そんなに時間を掛けずに書けると思います。

私は、このような詫び状を小一時間で書き上げ係長に見せたところ、「ラブレターを書くときはカミノさんにお願いするわ」という賛辞をいただいたことがあります(笑)

もちろん、このような手紙を書くことがないようにするのが一番ですが、万が一書かざるをえなくなったときは参考にしてみてください。

カミノ
カミノ

こんな手紙ひとつで思い悩むのは無駄なので、サクッと書いて処理しちゃいましょう。

では、今日はこのあたりで。

またぬん(*’ω’*)ノシ

コメント

  1. 酉年 より:

    こんにちは。
    春から技術公務員(土木ではないですが)になるにあたり、業務内容等を大変参考とさせていただいております。
    本記事でご紹介いただいている詫び状ですが、どのレベルの行政文書になるのでしょうか。
    課として正式に提出する文書ということで決裁が必要なものなのでしょうか?(発信番号の付番を要する?)
    それとも、個人レベルの判断(係長のダブルチェック程度)で出すことができてしまうのでしょうか?
    市役所の文書の位置付けに詳しくなく、的外れな問いをしておりましたら申し訳ありません。

    • 酉年さんこんにちは。
      記事内の詫び状(謝罪文)はあくまで謝る行為を文書で表しただけなので、正式な行政文書ではなく、あくまで軽微なものです。発番も必要ありませんし、上司の口頭決裁で済ませます。
      詫び状によりスムーズに問題が解決すると明らかなときに作成するものであり、作成したことで更に問題が発展しそうなときには作りません。当然ですが。詫び状を書く機会は普通ないはずです。

      もちろん多少なりとも法的拘束力を持つかもしれないので、〇〇様のために〇〇を行います。とか〇〇を差し上げます。などは書いてはいけません。ただの謝罪と業務の一般説明のみです。

      そもそも発番するときは、正式な行政文書となりますので、何か手続きの法的根拠があって作成するものですから、そこは常に意識しながら行政文書を作成した方がいいかと思います。

      謝罪文作成法などは日本にはないはずなので、発番決裁は必要ありません。

  2. 酉年 より:

    低レベルな質問に丁寧なご回答ありがとうございます。
    専決処理に関する条例を確認し決裁が必要な案件を勉強します。
    関連して入庁前に、法律、条例、規則の知識であったり、積算の仕方についてどの程度自習しておくべきか目安があればご教示いただきたく存じます。

    • 入庁前に勉強するのって効率悪くないですか?
      全然関係ない本とか読んでおくのがいいと思いますよ。

      • 酉年 より:

        ありがとうございます
        そういうものなのですね。
        (配属がわからないので必要な知識が分からず勉強のやりようがないというのもありますが)
        あまりビビりすぎず入庁を迎えようと思います。

        今後もブログの更新楽しみにしております。

タイトルとURLをコピーしました