面接カードの書き方を解説

公務員試験対策

こんにちは、土木公務員ブロガーのカミノです。

公務員(市役所)採用試験の面接は、受験者が作成した「面接カード」に沿って実施されます。

ここでは「面接カード」の書き方を解説したいと思います。

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面接カードとは?

面接カードとは、民間と同じように「エントリーシート」と呼ばれることもありますが、履歴書とは違い、面接官に自分のことをアピールするために作成する「自己PR用紙」です。

市役所、地方上級(都道府県、政令市)の採用試験では、面接官は受験者があらかじめ作成した面接カードを見ながら、面接カードに書かれている内容に関連したことを質問していきます。

つまり、面接カードの出来栄えがそのまま面接試験の合否に大きく影響を与えるということです。

記入する項目

自治体が独自の様式で作成するものなので、記入する項目は大きく異なります。

一例をご紹介しますね。

よく聞かれる内容
  • 志望動機
  • 自己PR
  • 長所・短所
  • 趣味・特技
  • いままでに力を入れて取り組んだこと
  • 学生時代に打ち込んだこと
  • 卒業論文のテーマ
  • 最近の出来事
  • 最近関心を持っているニュース
  • 免許、資格、検定
  • 職歴(アルバイト含む)

このほかにも、少し変わった質問をされることもあります。

自治体によっては例年まったく同じ設問が用意されていますので、Googleなどで「○○市 面接カード」で検索してみてください。↓のような面接カードがヒットするはずです(これは京都府の面接カードです。)

京都府の面接カード
カミノ
カミノ

もし、過去の面接カードを入手できたら、その設問は完璧に仕上げましょう!!

面接カードの提出時期

面接カードをいつ提出するのかも自治体によって違います。

①受験前にダウンロード、印刷して作成するパターン。②一次試験に合格したあと自宅に送られてくる面接カードに記入して郵送するパターンや、③事前に作成したものを面接当日に持参するパターンなど。

これらの場合は推敲する時間を十分にとれますよね(*´ω`*)

その一方で、④面接当日に記入するパターンもあります。この場合は、小論文を書くような文章構成力や短時間で自分の考えをまとめる力が必要になってきます。また、面接官も深く読む時間がないので、とにかく見やすい面接カードにする必要があります。

あらかじめ、スラスラと書けるようにテンプレートを作っておきましょう。

カミノ
カミノ

また、面接カードを記入したら提出前に必ずコピーをとりましょう。

面接カードを書くときのルール

さて、面接カードの書き方を解説していきますが、

地方公務員の面接試験では、倍率が2倍程度なので、しっかりと面接カードを作成し、想定していた質問に受け答えをできれば合格することができます。面接官に「自分こそが採用するに相応しい人材だ」と分かってもらえばOKなのです。

ただし、面接カードには最低限の記入ルールがあります。

まずは、その大事なルールを説明します。

結論から書く

結論から書くこと。

まず、「結論」から書き、その次に「理由もしくは具体例」を述べて、最後の一文で、再度「結論」を持ってきます。

これをPREP法といいます。なぜこの順序なのかというと、読み手が圧倒的にわかりやすくなるからです。超基本的な文章の書き方であり、PREP法が守られていない=面接カードの書き方さえ調べられない人物ということになりますので、大きくマイナスの印象になるでしょう。

 PREP法とは、文章を簡潔・論理的に伝える方法のこと。

P:結論、主張(Point)

R:理由、根拠(Reason)

E:例、体験(Example)

P:結論、主張(Point)

カミノ
カミノ

このPREP法を守ると、とても読みやすい文章になりますよ。

丁寧な字で書く

もちろん丁寧な字で書きます。めんどくさいですが、時間をかけてゆっくり書き上げましょう。

罫線が無い場合は、うすーく線を引いてからまっすぐ書いていき、書き終わった後に線を消してください。

文字の大きさは設問の字より少し大きく

文字の大きさを悩むかもしれません。

大きすぎて内容が薄くなってしまうと意欲が伝わらないのでダメなのですが、逆に文字が小さく詰め込みすぎているのも読みづらいのでさけましょう。

文字の大きさは、設問の字より少し大きいくらいで、読みづらさを感じないくらいにしましょう。

大きさは揃えて、行ごとにもばらつきがないようにしましょう。

行はすべて埋める

記入欄のなかに罫線がある場合は、その行数を想定している設問なので、質問者の意図を汲んですべて埋めるようにしましょう。ただし、無意味な改行はしてはいけません。

行数が足りなくて、枠外にはみ出してしまいそうなときは、文章を作り直します。枠外にはみ出してはいけません。

一般常識と社会人マナーがあることを伝える

いままで説明したものは、いずれも一般常識と社会人のマナーがあることを面接官に伝えるものです。つまり、社会人なら言われなくても分かっているはずのことですから、知らなかった人は注意して必ず守りましょう。

読み返して、誤字脱字は見落とさない。汚い字は書きなおす、など当たり前のことですね(*´ω`*)

カミノ
カミノ

この他にも、面接カードに独自のルールが設けられていることがありますので、必ず守りましょうね。

記入例

では、最低限のルールが分かったところで、私が書いた記入例をご紹介します。

ちょっと改変してるので文章や構成が変かもしれません。

Q.あなたの長所について教えてください。

私の長所は、任された仕事を責任をもって周到にこなそうとするところです。昨年開かれたCイベントでは実行委員として尽力しました。会場の下見をして想定されるトラブルを検討したり、実行委員やセクションの代表者と密に連絡を取ったり、各工程で締め切りを守ってもらえるようにリマインダーメールを送ったりして準備が円滑に進むようにしました。このように仕事に対して周到に準備を重ねるような性格を私の長所だと思っています。

Q.あなたが学生時代に力を入れて取り組んだことを教えてください。

私は、D市の〇〇祭りの運営に力を入れて取り組みました。〇〇祭りには例年B大学から有志が参加します。私は今年の学生代表として参加者のとりまとめや○○の企画を行いました。昨年から学生の参加方法を変えるなどの工夫をした結果、学生たちも自分たちで祭りを作り上げていくんだという自覚が生まれ、ともに体を動かし、汗を流すことで一体感をもつことができました。この経験を通じて、地域における祭りの役割と一致団結する大切さを学び、自分自身が成長したと感じました。

Q.あなたがA市職員となったときに貢献できることを教えてください。

私はA市が進める事業に関する市民の方への説明会やワークショップなどのステークホルダーが集う場での合意形成に貢献できます。私はB大学で土木技術を学ぶとともに合意形成論についても勉強しました。そして、公園整備や河川改修のワークショップをはじめ、○○に関する市民会議や合意形成に関する学会に参加して、様々な場面での合意形成手法を学びました。この経験をA市の市民一体となったまちづくりに活かしたいと考えています。

 

いかがでしょうか?わかりやすい文章ですか?

「この人材を採用したいなぁ」と思えたなら、それが正解な文章ですよ。どんどんパクって参考にしてくださいね( ゚Д゚)

カミノ
カミノ

他にも沢山あるのですが、個人情報が入ってきてしまうのでここには書けません。

書く内容のコツ

ルールと記入例を見てもらったので、ほとんど書き方は分かったと思います。

つぎは、書く内容についてのポイントを解説します。

体験談は具体的に書く

PREP法に則って、体験談はなるべく具体的に書きましょう。

さきほどの記入例くらいの内容がいいと思います。

よく誰でも書けそうな抽象的なこと、例えば、「〇〇市は、中心部だけでなく郊外の行政サービスの拡充に努め、〇〇にも力を入れていることを知り、住民目線の取組みに魅力を感じました。」みたいな薄い内容を勧めている本やネット記事がありますが、それではあなたが何をできるのかまったく分からないので「この人を採用したい!」とはならないはずです。

面接で聞かれることを考えてテーマを選ぶ

例えば、これまで力を入れて取り組んだことについて、頑張って3つや4つ思い浮かんだとします。

面接ではそのテーマについて、挫折したこと、克服したこと、何を学んだか、どういうときに成長できたかなど、深堀りしてくる質問が投げられます。いくつか質問を想定して、答えられる(答えやすい)テーマを選ばなければならないのです。

カミノ
カミノ

このような一つの項目を深掘りしていくやり方をコンピテンシー型面接といい、就職面談では必ず実施されています。いくつも質問に答えられるようにしておきましょう。

アピールすることがない?

やばい、これまでの人生で自己PRできるようなことをしてきてないよ(つд⊂)エーン

そんなこと考えてる人いませんか?

部活動をやってただけ、学校が終われば家に帰ってゲームをするだけ、テレビや映画を見るだけ。私はしょうもない人生を送っています…。と卑下する必要はありません。

必ず、自分を見つめなおせば、「好きなこと」「熱中したこと」「やりたいこと」が見えてきます。

面接カードに書く内容はもちろんウソはいけませんし、自分が経験したことや考えていることを正直に書くものです。

ただし、0から1をつくってはいけませんが、1を100にふくらますことは許されます

もし部活動をしていたなら、〇〇係として部をとりまとめる仕事をしたとか。映画が好きなら、鑑賞記録をブログで発信を続けていて、そこから交流や交友関係がおおきく広がったとか。

これはあくまで例ですが、とにかく自治体に貢献してくれそうな人材だということをアピールしなきゃいけないので、自分の好きなこと・やりたいことに関する話1を100に盛って、仕事につながる能力を得られたというアピールをしましょう。ここにウソと演技力が必要になります。

その自治体に必要な人材のフリをして、いかに自分をだまし、いかに面接官をだませるか。

カミノ
カミノ

面接に一番必要なものは演技力で、面接カードは演技の舞台を設定するものです。

公務員らしい内容にする

真面目で誠実、仕事をきっちりやる。我慢強い。そんな印象を与えた方がいいと思います。

なるべくエキセントリックなことは書かない。民間のエントリーシートのような過激な自己PRはしない。集団を引っ張る存在でもいいですが、集団からはみ出して頑張っている印象は絶対にNGだと思います。

誰かに添削してもらったほうがいいの?

面接カードは誰かに添削をしてもらったほうがいいんでしょうか?

あまり文章に自信がない人や、書き物に慣れてない人は一度誰かに見てもらって客観的な意見を受けたほうがいいと思います。

ただし、必ず見てもらう必要もありません。

私が受験したときは面接カードは誰にも見せず、添削もしてもらっていません。はっきり言って正解がないものを見せても仕方がないので、大事なところを掴んでいればあまり必要はないかなと思ったからです。

おわりに

というわけで、面接カードの書き方を解説しました。

公務員の面接官はプロではありません。局長や部長、人事課の職員たちです。面接カードに100%正解なんてありません。

ですから、自分で読んで「これなら採用したい!と思ってもらえる」面接カードができあがればそれでいいのです。

カミノ
カミノ

あとは面接の練習をやりましょう。

では今日はこのあたりで。

またぬん(*’ω’*)ノ

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