こんにちは、土木公務員ブロガーのカミノです。
一般生活で勾配や傾斜の表示を見かけることがあると思います、例えば道路の標識ですね。
ここでは土木の分野で使われる「10%」「1‰」「1/100」「1:n」「30°」などの勾配の表記方法について説明したいと思います。

勾配とは傾きの度合いのことですよ。(さすがに知ってるか(/・ω・)/
勾配表記 5パターン
使用場面によって、およそ5パターンに分かれると思います。それぞれ解説していきますね。
| 表記方法 | 記号 | 意味 | 使用場面 |
| 百分率(パーセント) | % | 水平距離100に対する高低差 | 道路、土木全般 |
| 千分率(パーミル) | ‰ | 水平距離100に対する高低差 | 下水道、鉄道 |
| 角度 | °(度) | 水平面と傾斜面のなす角度 | 測量、鋼構造、設備機械、 |
| 分数 | 1/n | 垂直1に対する水平距離の比 | 河川 |
| 法勾配(割合) | 1:n | 垂直1に対する水平距離の比 | 法面、河川、土木全般 |
百分率(パーセント)表記
百分率とは%(パーセント)のことです。道路の勾配でよく見かける表記方法ですね。一般土木で広く用いられています。
パーセントは分数記号のパー(/←これ)とセント(100分の1を表す言葉)が組み合わさった言葉です。百分率表記では、水平距離100に対して、高低差がいくつあるかをパーセントで示しています。

例えば、こちらの写真の標識は「8%の上り坂ですよ」という意味です。運転手はアクセルを少し踏みこみますよね。8%というのは100m進んだら8m上る勾配のことですから、図で表すとこんな感じ。

定義からわかるように、100m進んで100m上がれば100%の道路勾配であり、つまり45度の角度が100%勾配となります。90度が100%っぽく感じますが、じつは90度は無限%勾配なんですよね。8%は角度に換算すると4.574度しかありませんが、実際の路面はけっこう急勾配に感じると思います。
道路の横断面が端からセンターまで6mで、センターは端より12cm高くなるとき(下図)、横断の勾配は120/600=2%となります。道路の横断勾配は水の流れる向きを示したいので、矢印で表現します。


ちなみに、道路構造令に合うように造られた道路なら横断勾配は1.5~2.0%です。歩道は2.0%です。
千分率(パーミル)表記
千分率という言葉は普段使わないですよね(;´・ω・)業務ではパーミルと呼びます。
さきほどのセントの代わりにミリ(1000分の1を表す言葉)が組み合わさりパーミルとなったっぽいです。
下水道管路や鉄道土木の縦断勾配で使われる表記方法です。

こちらの写真は「勾配標」と呼ばれるもので鉄道の縦断勾配を表しています。
写真の「16.0」は16‰で、柱から右上に傾いているのでここから16‰の上り勾配という意味らしいです。(私も調べて初めて知りました笑 参考サイト→鉄道“超”基礎知識(8) 勾配標:中日新聞Web)図で表すとこんな感じ↓

矢印表記するかは分かりませんが、鉄道は上り勾配のほうが重要なので上向きに「→」をつけました。
下水道であれば流下方向へ「→」を示しましょう。

下水道では「水は高きから低きへ流れる」ので少しでも勾配がついていれば汚水は流れてくれることから本管勾配1~2‰とかもあります。最低勾配は基準で決まっていますよ。
分数表記
1/100などの表し方です。
河床勾配などで使われます。一般的な土木・建築分野でもたまに見かける表記方法ですね。

上の図のように水平距離100mにたいして高さ1mであれば勾配を1/100と表現します。たぶん分子は1で固定っぽい。
1/100=1%ですね。全然難しくないと思います。
割合表記(法勾配)
「1:n」のような表現方法で土木特有のものですね。のり面や自然斜面、擁壁、ブロック積み工事などで用いられます。一般生活では使いませんし、私も最初目にした時は意味がわかりませんでした(;´・ω・)
「1:n」は高さ1メートルに対して水平距離がnメートルの勾配という意味です。
「1:1.5」は1割5分の勾配を示し、読み方は「いちわりごぶ」です。

図ではこのように斜面にそって表記されます。
「1:0.8」は8分の勾配を示し、読み方は「はちぶ」です。

(歩合表現的には割は1/10、分は1/100を意味するので、1:1.5=1割5分は間違った表現で混乱してしまいますが、こういうもんだと思うしかないですね…。)
法面の標準勾配などについてこちらの記事で解説しました↓

右側の数字が小さくなるほど急勾配となり、のり面は危険な状態になります。という感覚を身につけておきましょう。
角度表記
「°」や「度」で角度θを表記する方法です。
日本人は小学校から角度を勉強するので、一般人は角度表記が一番イメージしやすいかもしれません。
でも土木の分野では距離や高さ(標高・下がり)を測って設計・施工管理するので角度は馴染みづらいのかなと思います。距離とか関係なく角度を表したいときとか、機械的な部材などの図面表記で使われたりしますね。私も気づいてないだけで実は結構あるかもしれません(笑)

土木の基準書・指針書でも「度」が使われていることがあります。
換算方法
じつは勾配・傾斜の表記方法に決まりはなかったりして、書籍・書類によって表現はさまざまです(;´・ω・)
道路標識みたいに縦断勾配を%で示すルールがあることもありますが。
換算はとくに角度θが絡むと難しくなりますよね。ネットに換算表とかあるので活用してください。
| 角度 [°] | 勾配 [%] 道路標識で使う。 | 高さ1に対する水平の長さ 土木でよく使う。〇割〇分 | 水平1に対する高さ |
|---|---|---|---|
| θ | 100 × tan θ | 1:1/tan θ | tan θ |
| 33.690 | 66.667 | 1:1.5(1割5分勾配) | 0.66667 |
では今日はこのあたりで。


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