特定調達とは?WTOと日欧EPA

契約事務

特定調達とは、外国企業も日本の入札に参加しやすくする制度です。

こんにちは、土木公務員ブロガーのカミノです。

中核市以上の自治体で必ず知っておくべき特定調達についてわかりやすく解説します。

カミノ
カミノ

特定調達契約とか特定調達入札と呼んだりしますが、ここでは特定調達で統一しますね。

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特定調達とは?

特定調達とは、外国企業も日本の入札に参加しやすくする制度です。

特定調達では、入札の手続きの際、外国の産品や供給者と国内の産品や供給者を平等に扱うこと(内国民待遇)、また外国の産品や供給者間を平等に扱うこと(無差別待遇)が求められます。つまり、一般競争入札のルールが特殊になります。

特定調達には2種類あります。内容はほぼ一緒ですが後述します。

2つの特定調達

①WTO協定による特定調達
対象:国の機関、都道府県、指定都市、その他機関

②日欧EPAによる特定調達
対象:中核市

カミノ
カミノ

中核市以上の自治体で適用される制度なんですね。

WTO協定による特定調達とは

WTO契約とは、世界貿易機関(WTO)の「政府調達に関する協定」に基づき、外国企業も入札に参加しやすくする制度です。

WTO契約とか、WTO案件、WTO対象入札案件、政府調達などと呼ばれますね。

具体的な基準は、特例政令と呼ばれる「地方公共団体の物品等又は特定役務の調達手続の特例を定める政令」(平成7年政令第372号)の規定が適用されますが、この特例政令には日欧EPAのほうも含まれていますよ。

対象となる機関などは以下の3つのグループに分かれていまして、対象金額などが異なります。

①中央政府(国の機関)
協定附属書I付表1に掲げる機関|外務省

②地方政府(都道府県及び指定都市)
協定附属書I付表2に掲げる地方政府の機関|外務省

③その他の機関(A、B群)
協定附属書I付表3に掲げるその他の機関|外務省

 
例えば、②地方政府(都道府県と指定都市)の基準額はこのようになっています。

区分
物品等の調達契約3,000万円
特定役務のうち建設工事の調達契約22億8,000万円
特定役務のうち建築のためのサービス、エンジニアリング・サービスその他の技術的サービスの調達契約2億2,000万円
特定役務のうち上記以外の調達契約3,000万円
基準額表(適用期間:令和4年4月1日から令和6年3月31日まで)
(注)業務内容等により適用対象とならない調達契約があります。

この基準額以上の契約案件は特定調達の対象になるということです。

ふむふむ、とくに3000万円以上の物品購入や業務委託は要注意ですね( ゚Д゚)

そして、①中央政府(国の機関)③その他の機関この基準額の約半分以下です。

自治体のWTO対象工事は22億8000万円からですが、国のWTO対象工事は6億8000万からです。
政府調達協定及び我が国の自主的措置の定める「基準額」及び「邦貨換算額」|外務省

カミノ
カミノ

基準額は2年おきに改訂されて金額が少し低くなったりしますよ。

日欧EPAによる特定調達とは

日欧EPAの特定調達は、平成31年2月1日に発行された「経済上の連携に関する日本国と欧州連合との間の協定(日欧EPA)」に基づくものです。EPAとは経済連携協定のことですね。令和3年に日英協定も追加されています。
こちらは欧州連合(EU系企業)に限られるわけですね(*’ω’*)

具体的な基準は、WTO契約と同じように特例政令に規定されています。

対象は中核市の契約です。

対象サービスと基準額はこちらの表のようになっています。

区分
物品等の調達契約3,000万円
特定役務のうち建築のためのサービス、エンジニアリング・サービスその他の技術的サービスの調達契約2億2,000万円
特定役務のうち上記以外の調達契約3,000万円
中核市の基準額表
(注)業務内容等により適用対象とならない調達契約があります。

ん~~~気づきましたか?

そうです、建設工事が無くなっています!中核市では建設工事をのぞくWTO契約とおなじ3種類の調達契約が対象となっています。

1つ目の物品等とは、車両、事務用品などあらゆる購入物品のことですね。

2つ目は例えば建築コンサルタント(基本設計、実施設計、監理業務など)ですね。

3つ目の例は、自動車の保守及び修理のサービス、個人用品や家庭用品の修理のサービス、建築物の清掃サービス、出版及び印刷のサービスなどがあります。

特定調達の主な特徴

特定調達の入札方式は、一般競争入札が原則となります。契約の性質によっては指名競争入札、随意契約を行う場合もありますが。

特定調達は特例政令などにより、国際約束を守るための特別なルールが決められています。

主な特徴は次の通りです。

○ 入札参加者の事業所の所在地に関する必要な資格を定めることができない。(特例政令5)

○ 最低制限価格を設けることはできない。(特例政令9)

○ 随意契約ができる場合が別途定められている。(特例政令 11)

○ 公告期間が40日以上必要。(通常の一般競争入札は10日以上)

○ 苦情申し立ての手続きを定める必要がある。

なお、中核市においては、現地の中小企業の調達参加を奨励するために計画を定めれば、入札参加者の事業所の所在地を資格要件とすることができます。

まあ正直、契約課様が事務作業をしてくれるので内容はよくわかっていません( ゚Д゚)

カミノ
カミノ

ほかにも色々とルールがあって、例えば、仕様書に英語で説明書(要約)をつける必要があったりしますよ。

土木公務員が気を付けること

土木の計画課や事業課で気を付けることは

○ 特定調達の対象案件になるのか早めに確認すること
○ 契約事務に時間が掛かることを想定してスケジュールを立てること

特定調達の対象となるのかはおそらく多くの自治体は契約課で審査してもらえると思います。基準額が超える場合は、早めに相談しましょう。契約事務のマニュアルがある場合はそちらをチェックです( ゚Д゚)

特定調達の案件は、契約課との打合せが必要だったり、公告期間が長かったり、資料を余計に準備したり、色々と時間が掛かるんですよね。とくに公告期間は法令で決まっているので努力でなんとかなるものではありません。ですので、十分余裕をもったスケジュール計画を立てておきましょう。

カミノ
カミノ

特定調達は入札ルールがちょっと変わるんですね。

特定調達の概要が分かりましたか?参考になれば幸いです。

では、今日はこのあたりで。

またぬん(*’ω’*)ノ

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