地方公務員の休暇制度

給料・休暇・福利厚生

こんにちは、土木公務員ブロガーのカミノです。

福利厚生が手厚いと言われる公務員。

皆さんはしっかりお休みをとれていますか?

ここでは、公務員の特権でもある「充実した休暇制度」について解説します。

※記載する情報は、私の市役所の制度と別自治体の制度を混ぜて書いていますから間違っていたらすみません。

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休暇制度の前に・・・

まず、休暇制度の前に、「週休日」と「休日」「年末年始休み」について話しておきます。

週休日

週休日は勤労の義務がない日です。

当然、土曜・日曜のことです。お休みです。

もし勤務を命じられたら、週休日の振替をおこない平日の勤務日を週休日に振り替えることができます。

休日・年末年始の休み

祝日法によって決められた国民の休日であり、カレンダーの祝日のことですね。

16日くらいあります。法律に忠実な公務員はもちろん仕事お休みです。

そして、国民の休日とはべつに、年末・年始の休日が12月29日〜1月4日までの6日間あります。

土日でなければ、仕事納めが12月28日で、仕事始めが1月4日ということです。

第1条 自由と平和を求めてやまない日本国民は、美しい風習を育てつつ、よりよき社会、より豊かな生活を築きあげるために、ここに国民こぞって祝い、感謝し、又は記念する日を定め、これを「国民の祝日」と名づける。

国民の祝日に関する法律
カミノ
カミノ

国民の休日…。なんという素晴らしい響き。
こぞって祝い、感謝し、又は記念しましょう。

休暇ってどんなのがあるの?

地方公務員の休暇は、いろんな種類があります。

正直、分け方がわからないんですけど、私なりに分析して無理やり分類してみました(笑)

  • 年次有給休暇
  • 病気休暇
  • 結核療養休暇
  • 介護休暇
  • 特別休暇

ひとつずつ見ていきます。

年次有給休暇

ごく一般的な「有給休暇」です。「有給」や「年休」と呼ばれています。

休んだとしても給料が発生する休暇で、1年間で20日付与されます

1月~12月もしくは4月~3月で1年としてカウントされ、使わなかった分は翌年に限り最大20日を繰り越すことができます。つまり、溢れた分は捨てられるものの、最大40日までスタックできるというわけです。

1日だけでなく午後だけとか1時間だけとかでも使うことができます。いわゆる「時間休」と呼ばれたりします。

有給はなかなか使い切ることは難しいのですが、ある調査機関の比較調査によると、平均取得日数は公務員で約11日、民間で約9日とのこと。

とりやすさは部署(上司)によって違うと思いますが基本的に繁忙期でなければ普通にとれます。私の所属係では前日までにカレンダーに(休み)と入れておけば休めますし、当日の朝LINEで「体調不良で休みます…」も通りますよ。

ちなみに、2019年4月に労働基準法が改正されて、最低5日は取得することが義務化されましたので、最低5日取得するように!と呼びかけられていると思います。

カミノ
カミノ

令和2年度は有給20日取得しました!

病気休暇

病気やケガの場合、1回で90日間まで病気休暇を取得できます。有給です。

これも有名な制度ですね。1週間未満なら診断書なしでも領収書などで代用可能ですが1週間以上になると、診断書が必要になります。

つまり、診断書1枚で最大90日休めるわけです。すごい制度ですよね。

これを利用する公務員に多いのは「うつ病」です。

私のまわりでも何人か休職者出ましたが、いくつか素因が重なってしまって職場に出てこれなくなるようです。早めに病気休暇を取れれば復帰後も早く元気になれる気がします。

90日休めるわけですが、さらに職場復帰し6か月経過すると、なんと、また90日の病気休暇が使えます。これを利用して、何度も病気休暇を繰り返す職員もいるようです。

給与有りで何度も休めるのは制度の欠陥だと思いますが、生活保護と同じようなセーフティーネットだと思えば、そんなに変なことではないのかもしれません。

カミノ
カミノ

私は年休で済ませるので、使ったことがありません。

結核療養休暇

結核だけは病気休暇ではなく、結核療養休暇となり、休職期間も特別な給与体制がとられるようです。最初の1年くらいは全額支給の有給です。私の解釈がおかしいのかもしれませんが、だいたい4年くらいで治らないと失職してしまうようです。

ただし、昔は国民病と言われるほど伝染し死人を出した病ですが、友達の看護師さんに聞いたところ今では結核は治る病気とのこと。強い治療薬のおかげで、だいたい半年くらいでは治るそうです。

治ってないのに90日で職場復帰されて伝染されたら危険なので、特別な制度が組まれていると思われます。使う機会はほぼ無いでしょう。

介護休暇

病気や老齢で介護が必要な人を介護するための休暇制度です。無給です。

最大1年間取得できます。

介護休暇は無給ですが、共済組合から介護休業手当が支給されます。詳しい制度は各自治体で違うと思いますので省略します。

また、「介護時間」という時短勤務の制度がある場合があります。

介護が必要になったらこちらの制度を確認しましょう。

特別休暇

いよいよやってきました。様々な種類がある特別休暇です。

おそらく全て有給です。私が調べた限りでは…。

例えば、夏季休暇、療養休暇、出産休暇、育児休暇、リフレッシュ休暇、生理休暇、結婚休暇、忌引休暇、妊産婦検診、子の看護のための休暇、ボランティア休暇、短期の介護休暇、育児時間、組合休暇(無給)、不妊治療休暇、災害等による出勤困難、証人出頭、などなど

年次有給休暇以外をすべて「特別休暇」とする分け方もされます。

自治体によって内容が全然変わりますので、代表的なものだけ説明します。

夏季休暇

年休と並び、かなりポピュラーな休暇ですね。

夏の期間(例えば7~9月)の間に、5日間だけ取得できます。お盆休みがない公務員にとっては、唯一の夏休み、心のオアシスです。(ちなみに、お盆休暇・墓参り休暇がある自治体もあります。)

年休は余らせてしまいますが、夏期休暇は5日とろうという雰囲気があるので、だいたい5日使い切ります。いや、使い切ろう。

出産休暇・育児休暇

産前産後休暇ともいいます。出産日前後でそれぞれ1~2か月取ることができます。

育児時間という制度は、時間休バージョンです。

さらに、育児休業や短時間勤務制度がありますが、これは休暇とは別枠なので、また別の機会に書いてみようと思います。

リフレッシュ休暇

リフレッシュ休暇は、例えば、勤続10年、20年、30年の節目に取得できる休暇です。1~4日取得できます。これは民間でもある所とない所ありますね。あまり気にしない休暇です。

結婚休暇

いわゆるハネムーン休暇です。

結婚した時に5日間、取得できます。

ありがたいです。

忌引休暇

忌引休暇は、親族が亡くなったときに取得できるものです。亡くなった方との関係で日数は変わりますが、例えば配偶者や実親が亡くなったときは、7日間取得できます。

ボランティア休暇

無報酬で災害等のボランティア活動に参加するときの休暇です。1年で5日間程度、取得できます。有給なので自分の業務が片付いていれば積極的に参加してもいいかもしれませんね。

組合休暇(無給)

労働組合の活動に専念するときの休暇です。

一部の市区町村にだけある休暇制度で、県庁と政令指定都市にはありません。

“活動に専念する”とは、ただの集会に参加するだけはダメで、執行委員として決められた仕事内容をおこなう場合に取得できます。組合休暇にかぎっては、地方公務員法で「無給」と定められていますが、実際は組合から「行動費」などとして補償されています。給与無しならやりたくないですもんね。

ちなみに、公務員の方は職員組合に半強制的に加入していると思います。職員組合については、その役割、成り立ち、専従や非専従なども勉強中なので、また記事を書きますね。

カミノ
カミノ

私は職員組合には加入していません。

おわりに

様々な休暇制度を見てきましたが、紹介できていないのもまだまだ沢山あるわけで!
公務員って厚遇されてますよね~。

しかし、こんだけ厚遇されているのに、多くの公務員が休みをとれていないというのが実情です。

どの休暇制度も、きちんと条件をクリアして申請すれば取得できるものです。特に病気休暇は診断書1枚でいいし、よく取られています。子供の看護のための休暇も領収書でOKです。

悪用は厳禁ですがね!

カミノ
カミノ

まずは年休消化頑張りましょう!

育児の時短勤務制度などは、別枠の休業制度となりますので、機会があれば勉強して書きたいと思います。

公務員の方、就職志望の方の参考になれば幸いです。

ありがとうございました。

またぬん(*’ω’*)ノ

コメント

  1. 山城M より:

    地方公務員の特別休暇(当庁においては「○○市職員の勤務時間、休暇等に関する条例」第14条)は労働基準法39条に定める年次有給休暇、同法65条に定める産前産後休暇、同法67条の定める育児時間のための休暇、同法68条の生理休暇、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」の第2章に定める育児休業、同法第3章に定める介護休業、同法第4章に定める「子の看護休暇」、同法第5章に定める介護休暇という、労働者に共通して認められる休暇を除いては前期条例及びそれを具体化した規則(当庁においては「○○市職員の勤務時間、休暇等に関する規則」及び「○○市会計年度任用職員の勤務時間、休暇等に関する規則」)によって、言うなれば市民の温情によって付与されるものと心得ております。
    例えば「職員の勤務時間、休暇等に関する規則」第15条第1項第13号に定める服喪休暇は「亡くなった親族を弔いたい」という肉親の情を市民(規則を出すのは条例に基づき市長が行うが、その市長は市民が選出するため、間接的に市民の温情を受けたことになる。)にご賢察いただき、その温情により休ませていただくものと心得ます。
    同15号に定める夏季休暇も、平生亡き親族を顧みる時間がない中、「お盆は亡き親族を祭って偲びたい」という肉親の情をご賢察いただき、その温情により休みを頂くものと心得ております。
    したがって、例えば夏季休暇は祭礼に必要最低限の日数さえ取得できれば良いと心得ております。幸い祭礼の内先祖迎え又は先祖送りの片方が行政機関の休日なので、夏季休暇は1日の取得で私は足りております。

  2. 山城M より:

    忌引休暇ですが、子が亡くなった場合よりも親が亡くなった場合の方が休暇日数が多いんですよね。
    親が子である職員より先に死ぬのは至極当然ですが、親である職員が子に先立たれるのは相当な精神的ショックだと思います。
    だから子の忌引休暇の方を長く付与する方が肉親の情とも合致していると思います。

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