こんにちは、土木公務員ブロガーのカミノです。
地方公務員の役職って、主事・主任・主査・主幹とか、似たような名前で分かりづらいですよね~。
しかも自治体によって呼び方や階級分けが違うって知ってましたか?
今日は役職について、分かりやすく解説してみようと思います。
給料表を読む前に、まず「職務の級」についての基礎知識が必要かなと思ったので…(笑)
役職の上下関係は?
ちょっと古い資料ですが、総務省が各政令指定都市などの階級をまとめてくれていますので、まずはこちらを見てください。
この表を整理すると、
主事・技師<主任(主任技師)<(主査≦)係長<課長補佐(≦主幹)<課長<部長<局長
という階級になるかな?
ほかにも参事、参与、次長といった役職もありますが、どこの階級に入ってくるかは自治体によって変わるようです。上記の順番が逆になってるケースもあると思います。
例えば、全国規模の会議や研修に行ったりすると全国の自治体の人と名刺交換をするんですが、「その年齢でこの役職!?」みたいなこともあるんです。それはそもそも、自分の自治体と役職名称や順番が違うからなんですね。
平職員の呼び方は事務職は主事で、技術職は技師という職名ですよ。
地方公務員の役職とは?
ざっくりと各役職を説明していきますね。
あくまで私の主観ですので、年齢や年収は各自治体で異なります。とくに年収は地域手当と残業によって大きく変わりますからね。
ちなみに、昇任試験があるかどうかも自治体次第です。
関連記事:地方公務員の給料はいくら?給料表の見方
関連記事:地方公務員の時給っていくら?時間外勤務の単価を計算しよう
主事・技師
18歳~30歳。
年収は300万~450万。
高卒でも大卒でも同じ役職でスタートです。道は同じです。
若いうちは責任感が軽めの業務を数多く任されることになります。一番下っ端の役職なので、雑務全般をしなきゃいけないし、担当案件も沢山持つことになりかなり忙しい。最近は1年目で辞める人もチラホラいますね。
もっと給料が安い主事補・技師補という役職が置かれる自治体もあります。
主任主事・主任技師
30歳~40歳。
年収は450万~550万。
単に「主任」と呼ばれる自治体もあります。入庁からだいたい5~10年くらい経つと主任に昇格するので、30歳くらいかな?都市部では主任試験がある自治体もそこそこ多いです。技師よりは重要な業務を任されるようになります。ただし、雑務も相変わらずしますね。
主事・技師と並び、役所の主戦力です。
係長
35歳~。
年収は550万~700万。
係長の手前に主任のグレードアップ版の主査(しゅさ)という役職を置いてる自治体もあります。
係長は、係員3~8人を部下にもち、係の仕事を統括する役割です。特定の担当案件をもたないことも多いので全然仕事をしない係長もいます。その一方で、潤滑油のように、上から降ってきた仕事を前さばきして、係員の負担を最小限に抑えてくれる素敵な係長もいます。部署によっては激務です。
組織の係数によってポストの席数が決まっているわけなので、出世に乗れないイマイチな人は係長になるのが非常に遅く、そのまま定年を迎えることも。反対に、各世代でピカイチと思われる有能な人材って居ますよね。そういう人はいち早く係長に昇格されます。
だいたい係長までは誰でもなれるんじゃないかなと思います。ここから上にいくのが難しい。
ちなみに、基本給がそこそこ高くなるので残業をアホみたいにつける人は年収1000万突破することも可能です。
私の元上司も1000万プレーヤーでした。
「翌年の税金がヤバイよ~」というようなことを言ってましたね。
自治体によっては、職員が多い割にポストが少ないので40代半ばでやっと係長、という所もあるようです。
(Twitterのフォロワーさんから情報いただきました。ありがとうございます。)
課長補佐
45歳~。
年収700万~800万。
主幹(しゅかん)も同じ階級と思ってもらっていいかと。
直属の部下を持たず、あえて言うなら各係員みんなが部下で、係長よりも課全体を見渡す業務になります。有能な係員にばかり業務を振りがち。
特殊な案件を任されたり、係長の次の承認者として起案のチェック業務を行います。
ぶっちゃけ居なくてもいんじゃない?とも思いますが、中年層がだぶついているからポストを無理やり作って、丁寧な行政サービスの執行のため、複数チェックの役目を果たしているようです。
ここから管理職となり、残業代が出ない代わりに管理職手当がつきます。
課長補佐は約5万円です。
課長
50歳~
年収800万前後。
出世コースを勝ち抜いた人。民間では課長は35歳くらいでもなれますが、公務員だと50歳くらいからしかなれません。本庁の課長だと同期の中でも1割以下しかなれないんじゃないかな?
ほとんどの業務の決裁権限をもち、豊富な経験・知識で課をコントロールするのが役目です。
とは言っても、異動が激しい役所では経験の浅い部署の課長になることもあり得なくはないので、この歳になっても勉強もしなければいけないでしょう。実際勉強する人は少ない気がしますが…。
あまりポンコツ職員はいませんが、たまに変な人はいます。
個人的には課長にはどっしり構えてもらい、口うるさく言わない人がいいですね。
特別区では、管理職試験にさえ合格してしまえば、40歳前で課長になる人もいるそうです。
(Twitterのフォロワーさんから情報いただきました。ありがとうございます。)
部長
55歳~。
年収900万~1000万。
各課をまとめた部のトップ。部と局長の繋ぎ役みたいな役目と、大きな案件やルール決めの決裁権者となってます。小さい市町村だと部長が建設部門のトップだったりしますね。
都道府県では、部長と局長の職位が逆なことが多いですね。
局長
55歳~。
年収1000万~。
部局のトップ。事務方の長といわれます。国でいう事務次官です。
市長(知事)たちと公の場に出ることも多く、記者会見や会議の場で写真・映像に映りこんでるおっさんおばさんはこの人たちです。
土木・建築部門のトップに事務職の局長がなることもありますが、なんでそんなことになるんでしょう。やめてほしいですよね。
副市長(副知事)
実は、副市長という自治体職員出世の最高峰がありますが、ここまでたどり着くのはもはや運なのでは?(笑)
特別職の公務員となります。
技術職でも副市長になることは可能です!
まとめ
・地方公務員の行政職の階級は、
主事・技師<主任(主任技師)<(主査≦)係長<課長補佐(≦主幹)<課長<部長<局長<副市長
・出世争いは係長からスタート
・技術職で、副市長(副知事)までいけないこともない
現役公務員のみなさん、だいたい同じ感じでしたか?
就活生の方にも参考になれば幸いです。
給料についてはコチラの記事で解説しています↓↓
今日はこのあたりで失礼します。
ありがとうございました(*’ω’*)ノシ
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