福利厚生代行サービスとは、本来、自治体が提供すべき福利厚生を外部の専門企業に委託することです。
こんにちは、土木公務員ブロガーのカミノです。
私たち地方公務員は様々な福利厚生を享受しています。手厚いのでありがたいですよね。
今日はその中でも、福利厚生代行サービスに注目してわかりやすく解説したいと思います。
あまり有効活用できていない人が多そうなので(私も活用できていない…)、これを機会に勉強しましょう。
福利厚生代行サービスとは?
福利厚生代行サービス(アウトソーシングサービス)とは、本来、自治体が提供すべき福利厚生を外部の専門企業に委託することです。
役所内で運営するにはコストが掛かりすぎるので、このアウトソーシングにより、コスト削減ができるし、職員は全国規模の豊富なサービスを受けることができるのでwin-winのシステムと言えるでしょう。
自治体によって形態は違うのですが、共済組合が加入している場合もあるし、役所内に互助会や厚生会という名前で互助組織を設けて、会員の掛け金の中から福利厚生代行サービスを契約していたりしますよ。
民間でも大企業ならほとんどの会社が導入していると思います。
愛知県の市町村・名古屋市の場合
例えば、愛知県の市町村で調べてみると、愛知県市町村職員共済組合のサイトでは「ベネフィット・ステーション」という外部サービスと契約していることがわかります。
また、名古屋市は、名古屋市職員共済組合では外部サービスはしていませんが、名古屋市職員互助会という互助組織で、外部サービスに加入しているみたいです。会員専用ページなので確認できませんが、以前はJTBの「えらべる俱楽部」に加入していたようですね。
札幌市の場合
札幌市の場合は、一般財団法人札幌市職員福利厚生会のサイトによるとJTBの「えらべる俱楽部」に加入しているようです。他にも外部委託サービスかは分かりませんが補助事業などが用意されていますね。
大阪市の場合
大阪市の場合も、大阪市職員互助会の計画書を見ると、2019年度はJTBベネフィットの「えらべる俱楽部」に加入していたようです。また、【大阪わくわくプラン】というカフェテリア型のサービスも実施されています。他にもホテル・ゴルフ事業を手掛ける「ラフォーレ倶楽部」とも提携していたり、ウェディングの「ヴィアーレ大阪」とも提携するなどかなり手厚い福利厚生サービスを築いています。さすが政令市。
こんな感じで、役所の職員は皆この共済組合(もしくは互助会もあればこちらも)の会員になっているので、この外部委託サービスを受けることが出来ます。
会計年度任用職員(嘱託)も採用期間等の要件を満たしていれば会員ですよ。
サービスには2種類ある
福利厚生の代行サービスには大きく2種類のタイプがあります。本質としては同じものですが、提供の仕方が少し違うので自分の自治体がどちらなのか確認しましょう。2つを組み合わせている自治体もあります。
それぞれ解説します。
パッケージ型プラン
パッケージ型は、会員1人あたり月額〇〇〇円という定額制で、提供されている全てのサービスを受けられるものです。
(例)
動物園入園料が100円割引
スポーツジムの月会費が1,000円割引
何万種類もあるサービスを会員が一律に受けられるもので、サービスを上手く活用できるならめちゃくちゃお得な制度ですね。逆に使わない人との享受の差が出てしまいます。
カフェテリア型プラン
カフェテリア型は、カフェのメニューから商品を選ぶように、あらかじめ企業(自治体)が商品やサービス分野を選んでおき、その中から会員が与えられたポイント内でサービスを受けられるものです。
(例)
書籍購入費にポイント利用可 → 3000円分のポイント利用でマンガを買う
子供用品・育児用品にポイント利用可 → 2000円分のポイント利用で子供服を買う
会員の欲しい商品やサービスのみポイント(お金)を使えるので自由度が高く、効率がいい制度と言えます。既存のパッケージ型だけだと利用率が低かったりするので、こちらを採用するという自治体もあると思います。
有名な福利厚生代行サービス
福利厚生代行サービスを提供してる会社は何十社もあるんですが、当然そのなかで品質がいいものが選ばれているようです。毎年度もしくは数年おきに、選定委員会が一番最適な会社を選定します。
代表的な福利厚生代行サービスは次のようなものがあります。
・ベネフィット・ステーション(株式会社ベネフィット・ワン)
・福利厚生俱楽部(株式会社リロクラブ)
・えらべる俱楽部(JTBベネフィット株式会社)
・WELBOX(株式会社イーウェル)
・ライフサポート倶楽部(リソルライフサポート株式会社)
個人的にはベネフィットステーション(会員数:957万人)と福利厚生倶楽部(会員数:735万人)が二大巨頭かなと思ってます。
あなたの自治体がこの2つのどちらかに委託してるなら、恵まれた役所といえるでしょうヾ(*ˊᗜˋ*) 他のところもそこまで品質にちがいはありませんが。
今回は、日本一会員数が多いベネフィットステーションを例にとって、どのような福利厚生サービスを受けられるのか具体的に見てみます。
ベネフィット・ステーションとは?
ベネフィット・ステーションとは、(株)ベネフィット・ワンが提供する総合福利厚⽣サービスで、日本全国の140万以上のサービスを受けることが出来ます。
導入企業12,300社、法人会員957万人、カフェテリア会員85万人。
会員本人と配偶者から、それぞれの二親等以内の親族(両親、子供など)が、会員と同じ会員特典を受けることが可能です。他のサービスも似たようなものだと思います。
受けられるサービス(例)
具体的にどんな種類のパッケージサービスを受けられるか見ていきましょー。
ちなみに、割引率は大体5~10%引きだと思いますが、商品によってはもっと割引率が高い20~30%以上のものもありますよ。
映画館
TOHOシネマズ
言わずと知れた大手映画館。全国のTOHOシネマズで格安の割引料金で観ることができます。私は他のサービスですが自治体は特別にチケット1000円くらいになったりします。定価で買ってた(´;ω;`)
水族館
鴨川シーワールド 、 八景島シーパラダイスなど
水族館をはじめとする、動物園、植物園、全国のアミューズメント施設、レジャー施設で割引料金が適用されます。
宿泊施設
全国のホテル、旅館。
最も力を入れてるサービスだと思います。
ベネフィット・ステーションは楽天トラベルとも提携しているようで、全国のホテル旅館に特別料金で泊まることができます。実際に比べてみましたところ、たいぶ安いですね。
英語学習
アルクの通信講座、イーオン英会話、ECC外語学院など
英語学習をはじめとする自宅学習のサービスも割引料金で受けられるようになります。
スポーツジム
コナミスポーツクラブ、JOYFIT、東急スポーツオアシスなど
月会費が安くなったり、初回お試し体験が格安でできたり、さまざまな特典があるようです。
レンタカー
日産レンタカー、オリックスレンタカー、タイムズカーレンタルなど
レンタカーも割引料金で借りられます。結構見落としがちかもしれませんね。
ヘアサロン
ヘアサロン、エステ、ネイルなど
「リラク・ビューティーステーション」として、全国のヘアサロンやエステで特典を受けられます。
スパ巡り行ってみたいですね~。
育児補助サービス
エジソンママ、ピジョン、ミキハウス、トイザらス・ベビーザらスなど
上記の育児用品はもちろんのこと、託児・ベビーシッターサービスの補助金制度など様々な特典が得られるサービスも充実しているようです。
おわりに
このようなサービスが受けられます。もちろん140万種類あるので、他にもカテゴリーはありますし、紹介しきれるわけがありません(;´・ω・)
また、ベネフィット・ステーション以外の外部委託サービスも全国規模のものならほぼ同じような物ですので、詳細は自分の加入している外部委託サービスを調べてみてくださいね。
カフェテリアプランなら、これらのパッケージメニューから選ばれた一部の商品が利用できるシステムとなります。ただし、ニーズに合ったサービスを提供するのがカフェテリアの意義なので、もっと自由度を加えている自治体も多いと思います。もっとユニークなシステムもあるようです。
自分が日常的に利用しているものが会員特別料金で受けられる、ということが絶対あるはずですので探してみてください。私もついつい忘れてしまいがちです。
こんな福利厚生サービスするなら、最初から給料に加えておけよ!とも思いますが、諸々の事情でこのような福利厚生の体制をとっています。
知らないと損!使わないと損!なのでガシガシ使っていきましょー
では今日はこのあたりで。
またぬん(*’ω’*)ノシ
コメント