こんにちは、土木公務員ブロガーのカミノです。
私たちの生活に欠かせないエネルギーのひとつ、『ガス』。
皆さんのご家庭でも都市ガス、もしくはLPガス(プロパンガス)を利用されていると思います。
ここでは、その2つについて、供給エリア、発熱量、ガス料金などの違いについて解説します。
え、うちですか?
うちは田舎なのでLPガスに決まってるじゃないですか。
ガス事業(供給方法)の違いについてはこちらの記事で解説しています。
都市ガスとLPガスの違い
原料の違い
まず、ガスの原料のおはなしです。
都市ガスはメタンを主成分とする天然ガスからつくられています。日本では97%を外国から輸入しています。天然ガスは-162℃まで冷やすと体積が600分の1の液化天然ガス(LNG)と呼ばれる液体になり、これをLNGタンカーで運んでいるんです。
一方、LPガスはプロパン・ブタンを主成分とする液化石油ガスがおもな原料となっています。日常の温度でかんたんに体積を約250分の1の液体にできるため、ガスボンベで配送することができます。
特徴としては、都市ガスは空気より軽く、LPガスは空気より重いガスです。実は、LPガスはガス警報器を床近くに設置するんですよ。
ちなみに、どちらも透明で無臭なので、漏れたことに気づけるようにわざと臭いをつけています。
熱量の違い
それぞれ主成分がまったく違うので、熱量が違います。
都市ガス:11,000Kcal/㎥
LPガス:24,000Kcal/㎥
LPガスのほうが熱量が高い(ガスの濃度が高いみたいなイメージ)ということは同じ作業でも都市ガスのほうが2倍の量を必要とするわけです。料理など普段つかうぶんには何も気にすることはありませんが、実はおなじ作業でも都市ガスのほうが多くの量が出てます。値段は都市ガスが安いです。
ということで、ガス器具の仕様も違いますので、引っ越してガスの種類が変わるときは、ガス器具をそのまま使えるかを確認しましょう。
供給方法の違い
都市ガスは液体にするのが大変なので、気体の状態で、道路に埋設されたガス導管によって各家庭に配られます。
都市ガスの施設についてはこちらの記事で解説しています。
LPガスは、比較的かんたんに液体にすることができるので、ガスボンベに詰めて配ることができます。先述した通り、ガス導管によって供給しているところもあります。
供給エリアの違い
都市ガスは、文字通り、都市部など人口が密集しているところで展開されています。なぜかというと、町にガス導管を張り巡らせなければいけないので、人口密集地でないと採算がとれないからです。都市ガスを使えるのは日本の面積のおよそ6%といわれています。
一方、ガスボンベによるLPガス販売は、日本全国どこでも展開されていますね。でも、両方選べるならふつうは都市ガスを選びますので、LPガスは都市ガスがない田舎をターゲットエリアとしています。
全国2万を超える事業者が、ご自宅までガスボンベを届けてくれますよ(*’ω’*)
どちらが安全?
結論としては、どちらも安全です。
ガスボンベを家に置くLPガスは危険なイメージがあるかもしれませんが、マイコンメーターや警報機、ヒューズコックといった安全機器の取り付けが徹底されているので十分安全です。
また、災害に強いのはLPガスと言われています。 災害が起こったとき被害を最小限に抑えることができるし、1戸単位で迅速な復旧をすることができます。また、避難所などにもすぐに供給することができます。ありがたいですね。やっぱり選ばれたのはLPガス。
ガス料金の違い
みなさんが一番気になるガス料金も比べてみます。
ご存知のとおり、LPガスのほうが毎月の使用料は高いです。例えば、私の地域ではLPガスのほうが1.5倍ほど高いようですね。地域によっては2倍ほど価格差があることも…。
やはり、LPガスは配送費が高くつきます。一度ガス導管を敷設してしまえば人件費を抑えられる都市ガスのほうが金額を安くできるみたいですね。
都市ガスも自由化で新規参入がすることができるようになっていますが、すでに敷設されたガス導管をお金を払って使わせてもらうので、ガス料金をぐっと下げるようなことはできないのです。
本当の意味での自由化はむずかしいですね。
おわりに
ということで、都市ガスとLPガスの違いを解説しました。
利用する側からすると、値段の安い都市ガスのほうがいいと思いますが、田舎では都市ガスに絞って物件を探すとなかなか見つからなかったり…(;´・ω・)
私は、よく考えてみると都市ガス・LPガス・オール電化、全部を経験したことありました( ゚Д゚)
正直、都市ガスとLPガスの違いは、値段くらいしか意識したことないですね。
まあ、一般常識として違いは知っておきましょう~。
では今日はこのあたりで。またぬん(*’ω’*)ノ
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