こんにちは、土木公務員ブロガーのカミノです。
ここでは1級土木施工管理の「2次検定」の中から、
問題2~11にあたる記述式問題(学科記述)の対策を解説します。
ここでは「学科記述」と呼びますね。
1次検定の対策はこちらの記事で解説しています。
2次検定の経験記述については、こちらの記事で詳しく解説しています。
2次検定の概要
2次検定は10月頃に実施され、午後に2時間45分。すべて記述式の問題となっています。
合計で6割得点が合格基準ですが、配点は公表されておらず、正答も採点基準も公表されていません(; ・д・´) ナ、ナンダッテー!! (・д´・ ;)
令和3年度から構成が少し変わり、「経験記述」「必須問題」「選択問題①」「選択問題②」となっています。後者の3つが学科記述と呼ばれ、この記事では、この学科記述の攻略を教えます。
学科記述は、合計10問中6問解答です。
学科記述の内容
さて、学科記述の出題範囲ですが、
分野としては、土工(盛土が多い)、コンクリート、品質管理(盛土もしくはコンクリート)、安全管理、施工計画、建設副産物です。
令和2年度までは、前半の問題2~6が穴埋め形式で、後半の問題7~11が自由記述形式でした。さらに、どこにどの分野からいくつ出題されるかまで分かっていましたが、令和3年度から形式が変更されたのでよくわかりません。といっても勉強方法は変わらずでいいと思います。
過去問を5年分くらいやれば、範囲と傾向がつかめると思います。
私が実践した勉強方法
では、私が実践した勉強方法をご紹介します。
勉強を始めたのは少し遅めの本番2週間前でした。(遅すぎるというツッコミはご遠慮ください…。なかなか始められなかった(;´・ω・)
過去問をやる
1次検定と同じように、過去問(穴埋め形式のみ5個×3問)をいっきに解きました。成績は以下の通り。
H28 8/15問 53%
H29 8/15問 53%
H30 6/15問 40%
R1 8/15問 53%
R1 7/15問 46%(再試)
全然6割いかなかったです。初見で6割とるのは難しいと思います。穴埋め以外の自由記述のほうは全く分からなかったので解きませんでした(笑)
ちなみに1年分やって解説も読むのに30分くらいしか掛かりません。5年分で2時間半ですね。
さて、ここから8割以上にもっていかなきゃいけないので、土木マンさんの「穴埋め問題」の対策方法動画を見たりして、研究しました。
傾向をつかむために、過去問はもったいぶらずにさっさとやってしまいましょう。
見えてきた傾向
過去問10年分くらいを見てみると、1次検定よりは数段難しい印象です。
だから、私は過去問を見たとき、少し焦りました。
時間もないのに対応できるかな?
もし、過去問にない新しい問題が出たらどうしよう…
とも思いましたが、それは対処できないとしても、必ず出題される分野を抑えておけば選択問題で取捨選択できるだろうと思いました。
難しいと言ってもそれは過去の話。ハッキリ言って近年易しくなってます。昔みたいな計算問題はないし、過去問の文章を暗記して穴埋め対策だけしていれば合格できちゃいます。それでいいのか1級土木…とも思ってしまいますが、この傾向は変わらないと思います。
それぞれのジャンルごとに対策を説明します。
労働安全衛生規則とクレーン等安全規則
とくに、労働安全衛生規則とクレーン等安全規則からは必ず出題されていることがわかったので、全部暗記することにしました。採点基準が不明瞭な2次検定において“答えが分かってるもの”は有難いですね。
労働安全衛生規則は678条まであるので暗記するのは無理だよ!!と思うかもしれませんが、出るところは決まってるんで、そこだけに絞れば意外にいけます。
上記のe-Gov法令検索で、目的の条文だけを表示させコピペすれば試験用のテキストを作ることが出来ます。
このなかでも、許容応力の条文や、作業床以外の寸法値などは出題されないので読み飛ばしてOKです。
試験では、「○○において、労働安全衛生規則の定めにより、事業者が実施すべき安全対策について5つ記述しなさい。」という出題のされ方をするので、それぞれ5つ書けるようにしておきましょう。
注意してほしいのが、「事業者が実施すべき~~を記述しなさい。」という問題には「事業者は○○しなければならない(させなければならない)」と書かないと正解ではありません。令和3年度の設問は事業者縛りではなかったので「労働者は○○しなければならない」でも可です。
また、令和3年度はクレーン作業+土留め支保工をしてる状況について記述する問題だったので、解答はたくさん思い浮かべることができました。これからも易しめなミックス問題が出るかもしれませんね。
条文を覚えるだけなのでボーナス問題なんですよ。
建設副産物
また、建設副産物適正処理推進要綱もしくは建設リサイクル法についてからも出る時があります。
建設副産物適正処理推進要綱は印刷して過年度に出たところを確認して、出そうなところを何度か読みました。でも令和3年度は出題なし(´;ω;`)ウッ…。令和4年度は出る可能性がたかい。
建設リサイクル法については、過去10年で3回くらい同じ文章が出てますので、過去問のをすべて暗記してどこが穴埋めになっても書けるようにしておいたほうがいいでしょう。令和3年度に出題されましたので、令和4年度は出題される確率性はひくいと思いますが。
令和4年度は、建設副産物適正処理推進要綱から出題されると思います。
施工計画書
公共工事の施工計画書の内容についても聞かれます。
令和3年度は必須問題として意図不明な出題がされました( ゚Д゚)採点基準もまったく予想できません(;´・ω・)
勉強方法ですが、施工計画書については全国的に統一されたルールがありませんので、一般常識として書かなければならないことを抑えておきます。自治体の「施工計画書作成要領」を読み、自分なりに各項目で記載する内容を覚えておくと良いでしょう。
例えば宮城県の作成要領を置いておきます。
私も、公務員として施工計画書は重要ですから一応ちゃんと勉強しようと思いました(勉強したとは言ってない)
その他
その他の分野も捨てるわけにはいきませんよね(;´Д`)得点率を上げるためにも基礎知識はがんばって暗記しました。
例えば、1級土木施工管理技士│機械卒でも土木の現場監督 (ga40077.com)というブログに、要点を書いてくれてるので、2次検定前にコンクリートの施工・劣化現象と対策・ひび割れ、軟弱地盤対策などの出やすいところをWordにコピペして印刷して、直前まで暗記していました。
参考書を買ってるなら、該当する分野のところを読んで覚えるといいと思います。
また、1次検定の対策でも書きましたが、1次検定過去問の2次検定にも出題される分野を復習しました。1次検定のフレーズと似たような出題がされることもあるからです。設問に○×をつけていって正しい文章を読み返すといいかと思います。
▼1次検定過去問のなかで2次検定にも出題される問題番号
問題A | |
---|---|
No.3~4 | 盛土 |
No.5 | 軟弱地盤対策 |
No.6~11 | コンクリート |
問題B | |
---|---|
No.14~24 | 安全管理 |
No.30~31 | 鉄筋・コンクリート試験 |
No.32 | 騒音振動対策 |
No.34~35 | 環境保全対策 |
ちなみに2次検定用のファイリングをつくって、上記すべてを綴って試験会場でも直前まで読んでましたよ。
おわりに
ということで、2次検定の学科記述について解説しました。
学科記述は、過去問を覚えれば合格できます。
専門用語は書いて覚える。それ以外の文章全体は書いてると時間がもったいないので読んで覚える。
それと、急に難化したときに対応できるように、「労働安全衛生規則」と「クレーン等安全規則」、「建設副産物適正処理推進要綱」なども覚えてほしいなと思います。
この記事をぜんぶ読んでくれた人は合格できますよ。頑張りましょう~。
では今日はこのあたりで。
またぬん(*’ω’*)ノ
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