こんにちは、土木公務員ブロガーのカミノです。
皆さん、橋梁の名前を調べる時はどうしてますか?
現地に橋名板がなければ名前も分からないし、市役所や土木事務所に聞いても「橋梁台帳がないです」という無責任な回答をもらい途方に暮れることがあるかもしれません。
(橋梁台帳が無いことはありえないのですが、それはまた別の機会にお話しします…。)
ここでは橋梁の名前や完成年など基礎データを調べるときに役立つ全国道路構造物マップシリーズをご紹介します。
全国約72万の橋を調べられるってマジ!?
全国道路構造物マップシリーズとは
全国道路構造物マップシリーズとは、「全国Q地図」のなかの一つで、地図を愛する有志が地理院地図のソースコードを利用し、趣味で運用されている個人Webサイトです。
全国道路構造物マップシリーズについて(概要、利用上の注意点) | 全国Q地図 (qchizu.xyz)
管理者:山と地図さん (@Yama_Chizu) / Twitter
「全国Q地図」にはたくさんの役立つ地図がありますが、道路構造物シリーズでは、全6種類公開されています。なんと橋梁だけでなくトンネルや門型の道路標識などまでカバーされています( ゚Д゚)
公開されたのは2021年3月です。新しいですね。
全国橋梁マップの使い方
ここでは一番役に立つであろう橋梁マップの使い方をご紹介します。他のマップも使い方は一緒です。
さきほどのWebサイトの「全国橋梁マップ」をクリックしてください。コチラですね↓
マップを開くとこんな感じ。
橋梁がずらりと並んでます( ゚Д゚)
そうなんです、全国橋梁マップには道路法上の約72万の道路橋がほぼ網羅されています。道路橋の定義を確認したい人はこちらの記事をどうぞ。
橋梁をクリックすると詳細を見れますよ。
表示内容は、橋梁名、路線名、完成年、延長、幅員、管理者など。
そして、橋梁点検による判定区分も確認することができます。こちらは2018年度までに実施した点検結果です。自治体から提出されたものを集約させた国交省のオープンデータか内部データを入手して地図に反映させてるんだと思います。
ちなみに判定区分は、Ⅰ 健全、Ⅱ 予防保全段階、Ⅲ 早期措置段階、Ⅳ 緊急措置段階となっていて、Ⅳになると通行止めしたほうがいいレベルなので、通るときは注意しましょう。(注意しようがないけど)
左のレイヤー欄を使って遊ぶ
面白いのがレイヤーが搭載されていること。
例えば、経過年数のレイヤーをONにして、わかりやすいように淡色地図と全国橋梁マップをOFFにするとこんな感じの表示になります。
経過年数が色分けされて数字で表示されています。さきほどの二子橋は96年前の橋梁ですね。
ちなみに紫色が60年以上経過している橋梁です。
凡例 | 完成経過年数 |
---|---|
水色 | 15年未満 |
青色 | 15年以上30年未満 |
オレンジ色 | 30年以上45年未満 |
赤色 | 45年以上60年未満 |
紫色 | 60年以上 |
灰色 | 不明 |
暇で暇でどうしようもない時は、お住いの地域の橋梁の年齢を調べてみましょう。
おわりに
ということで、便利な橋梁マップについてご紹介しました。
使い方はシンプルで簡単ですよね(*’ω’*)
橋の名前が調べられて便利!
あと、一応、道路に詳しければ道路種別によって管理者はわかりますけど、正式に管理者が分かるので地味に便利かなと思います。
土木公務員であれば役所内のGISや共有資料で施設台帳まで確認できると思います。でも、どこにあるのか知らないときや名前だけ知りたい時などはスマホでさくっと調べられる橋梁マップのほうが早いかもしれませんのでぜひ使ってみてください。
残念ながら役所のパソコンでは(ネットワークでは)重くて使いづらいかも。スマホで検索しましょう。
では、今日はこのあたりで。
またぬん(*’ω’*)ノ
コメント
ChatGPTで、このマップに掲載されているが、実際にはどこにあるのかはっきりしない構造物があるといいます。本当でしょうか。
よくわかりませんが、ちゃっとGPTに聞いてみてください。